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数の原理で読むタロットカード

数の原理で読むタロットカード
松村 潔

星和書店 2003-10
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【数の原理で読むタロットカード】

(松村 潔著/星和書店刊/2003)

 

2010.5.10 レビュー

 

本著の著者は占星術やタロット、エニアグラム、カバラなど様々な占術や神秘思想を独自に研究している。出版物も数多く、ご存知の方も多いかも知れない。

 

本著のスタンスは正に題名通り「数の原理でタロットカードを読み解いていく」事なのだが、正直言って読解するのがとても大変な書物であった。神秘学・宗教学・占星学等々様々な知識がこれでもかというばかりにふんだんに盛り込まれているのだが、非常に独創的な見解も多く、その内容に関しては好き嫌いがはっきりと分かれる作品であると思う。

 

本著の構成は至って単純明快で、タロットカードの歴史や解釈法等について著者独自の考え方の列記で構成された「序論」、「0(ゼロ)」の「愚者」から「21」の「世界」までのタロットカードを数学的・図形学的・神秘学的・宗教学的・カバラ的・占星学的に独自解釈した「本論」と呼べるべき部分、そして注記・資料一覧・あとがきである。

 

この「本論」部分だが、「0(愚者)」から「10(運命の輪)」までの解釈は著者の独自性が強いにしても、数秘術やタロットを研究していく際に大いに役立つものであると実感できたのだが、「11(力の女神)」から「21(世界)」に至る解釈に関しては、前者とは異なり若干強引とも取れる論理展開をしている為、後半に進めば進むほど返ってわかりにくくなってしまう人もいるかも知れない。

 

ちなみに本著で取り上げられているタロットカードは、人口に膾炙(かいしゃ)しているウェイト版では無く、クラシック版の代表格とも言える「マルセイユ版」を用いており、タロットの解釈の際には描かれた人物の顔の「向き」を重要視している。

 

タロットを従来から用いられている生命の樹による解釈だけでなく、西洋占星術的な解釈、更には禅の十牛図なども用いて、数字をベースとした斬新な解釈を縦横無尽に試みているその姿勢には、もはや感歎の言葉すら浮かばないほどの敬意を表するのみである。

 

但しタロット、及び数秘術の初心者にはとてもではないがお勧めできる書物ではない。しかしながら中級以上の知識・実力を持ち、更なる向上を果たしていきたいと思う方々には大いに参考となる部分も多いユニークな作品であると言えよう。

 

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