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タロット教科書 (第1巻)

タロット教科書 (第1巻)
栄 チャンドラー

魔女の家BOOKS 1996-10
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【タロット教科書(第1巻)】

(マルシア・マシーノ著/栄 チャンドラー訳/魔女の家BOOKS刊/1996)

 

2010.2.8 レビュー

 

今回取り上げる「タロット教科書」は、現在確認できる限りにおいて第1巻から第3巻まで刊行されている。(その全てが魔女の家BOOKS刊

その中でもこの第1巻は「タロット・ワークブック」と銘打っているだけあって、初心者向けのタロット学習本としては良い出来の本である。

 

この本は巷に溢れるタロット解釈本とは大きく異なる特徴を持っている。それは本著の様々な箇所においてその学習における理解力を確認する為のテスト(選択・○×・記述式等)が設けられている点である。

このテストの存在により、学習者は効率的にタロットについての知識やリーディング方法について研鑽を積むことが可能となる。

 

ちなみに本著は初心者にも親しみやすい「ライダーウェイト版」タロットを採用している。

抽象的な表現を極力控えた分かりやすい絵柄は、本著の内容も含めてタロットへの理解をより容易なものとすることだろう。

 

本著の導入部には「タロットの世界と謎」と題された文章があり、学習を始めるにあたっての下準備や心構えについて述べられている。読者が気を引いたタロットカードを数枚分記録できる表があるので、学習後に見直すことで思わぬ発見があるかも知れない。

 

その後、本著はPart1からPart3の三部構成に移っていく。

Part1では「占う前の準備」という題のもと、まずは小アルカナの簡単な解説と復習テスト、そして大アルカナの取り扱いや星座との対応について述べられている(もちろん復習テストも存在する)

 

続くPart2では「リーディングの実際」と題して、質問の選択や象徴カードの選択、シャッフル及びカット法について、その詳細が記載されている。

特に相談者が行うカット(カードの束を3つに分け、再び元のように戻す行為)を観察する方法の記載もあり、実践として大いに役立つ方法であると言える。

 

更にカードのスプレッド(展開法)としてケルト十字法を例に挙げ、カードのポジション毎の意味や実際のリーディング方法(レイアウト全体の吟味やコンビネーションなど)についても充実した内容となっている。

特に「カードのカウンティング」は数秘術的なタロット解釈法として、実践の際に活用できるであろう。

 

その後は小アルカナの「エース・2・3」、「4・5・6」、「7・8・9・10」、「コートカードのペイジとナイト」、「コートカードのクイーンとキング」、そして「大アルカナ」というように項目の細分化を行った上で詳しい解説を試みている。また小アルカナの「4・5・6」のみを用いたケルト十字法リーディング復習テストを用意するなど、初心者がより理解しやすいように配慮されている点は特筆すべきものである。

 

最後のPart3では、「タロットの継続的学習法」と題して、「タロット・アルバム」の作成やタロットの生活への取り込み、またタロットで日々の出来事を表現したりと、生活全般をタロット漬けにしていくことでの学習促進を試みている。

 

本著はその「タロット教科書」という名に恥じぬ出来である。その為、本著内のテストをきちんと継続して解いていくことでタロットに対する造詣は大いに深まることだろう。

その代わりテスト形式に馴染んでいない方の場合は、解釈ばかりが載った専門書を入手した方が手っ取り早いかも知れない。

 

しかしながら、私自身本著によってタロットに対する造詣を大いに深くすることが出来た。

タロットそのものを真剣に学んでいきたいと思う人にとっては一度は手に取るべき良書であると言える。

 

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