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【100年数秘の本―誕生日でわかる運命・相性・自分自身】
（DASO著／日本ヴォーグ社刊／1992）
2009.7.9 レビュー
この本の著者であるDASO（ダソ）氏は、日本の数秘術界を代表する人物であり、現在は「ピュタゴラス数秘アカデミージャパン」を主催し、後進の指導に当たっている。
ちなみに『数秘術―数のパワーが運命を変える!』 の著者である、やましたやすこ氏は本著者の弟子である。
本著のコンセプトは数秘術によって頭・からだ・ハートの「三位一体（トリニティー）」を取り戻し、自分自身を見出すことで「自分らしく生きる」・・・これが最大のテーマとなっている。
よって従来の「占い本」とは性質を異とした自己啓発本に近い作りとなっているのが特徴である。序章の「序・100年数秘とは？」にて、上記のような本著のテーマ性を十二分に感じ取ることが出来ることだろう。
続く「第１章・あなた自身に出会う」では、生年月日の合計から導く、各「軌道数」の解説や恋愛・健康・仕事へのアドバイスがユニークな啓発文で綴られている。
また「数の三位一体（トリニティー）」という独自の概念も披露し、生年月日を構成する数字の組み合わせ（1,4,7で「土のトリニティー」・1,2,3で「啓示の矢」等）を分析することで、生年月日だけでもより詳細な自己啓発が可能となるのだ。
「第２章・すべての人と出会う」では、上記の「軌道数」同士でみる相性（調和の度合い）が、やはりユニークな文体で解説されている。その途中途中にコラムと称して歴史上の人物達（マリリン・モンロー、ゴッホとゴーギャン等）の出会いについて興味深い文章が載っている。「出会い」という現象の意味を考える良い材料となる事、請け合いである。
更に「第３章・数秘学的周期」では、社会的・世界的状況を表す「宇宙周期」や人生の大まかな流れを知る事の出来る「生命周期（フォーピークス）」、そして年ごとや月ごと、日ごとのムーブメントを予測する「誕生周期数」について詳細に解説されている。
これらの手法を積極的に活用することで、自分自身の再発見や人生における現在のテーマなど、自己啓発に繋がる情報を獲得することが出来ることだろう。
本著の作りとしては特に一般的な数秘術本と大差は無いのだが、そのテーマ性は明らかに他と異なっており、以前にレビューした『魂の目的・ソウルナビゲーション―あなたは何をするために生まれてきたのか』のテーマ性に近いものであると言える。その為に抵抗感を感じる読者ももしかしたらいるのかも知れない。
しかしながらただ単に答えを提示するだけの占い本とは異なり、自らの力で答えを導き出すことの大切さを教えてくれる本著は、正に数秘術の実益性を証明してくれているのではないか、と私は強く思う。
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