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数秘術の世界 Modern Numerology Lesson―あなたの人生を導く『数』の神秘

数秘術の世界 Modern Numerology Lesson

―あなたの人生を導く『数』の神秘
伊泉 龍一 早田 みず紀

駒草出版 2006-07
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  【数秘術の世界 Modern Numerology Lesson―あなたの人生を導く『数』の神秘

(伊泉 龍一・早田 みず紀共著/駒草出版刊/2006)

 

2008.5.29 レビュー

 

この本は二部構成となっており、第一部はごく一般的な数秘術本テイストとなっている。

生年月日で算出する「ライフ・パス・ナンバー」や氏名(ローマ字)をゲマトリア変換して算出する「ディスティニーナンバー」、その他「ソウルナンバー(氏名の母音)」や「パーソナリティーナンバー(氏名の子音)」などを紹介し、それぞれの意味(通っていく道・社会的役割等)について詳しく述べている。

 

更に対象とする年・月・日のテーマや課題、恋愛での相性診断、と日本の数秘術本としてはオーソドックスな内容となっております。数秘術本を読み漁(あさ)っている方であれば、多少退屈に感じるかも知れない。

 

しかしながら、私がこの本を読んで本当に感動したのは第二部である。

この第二部では伊泉 龍一氏が数秘術の歴史やメソッドについて大変わかりやすく纏めており、数秘術の根底に流れている歴史の深みを大いに感じる事が出来る作りとなっている。

 

現代数秘術の創始者とも言われる、『ミセス・L・ダウ・バリエッタ』の功績やその独自の理論体系、古代ギリシアにまで遡(さかのぼ)る数秘術の原型 『アリスモロジー(数の形而上学)』の紹介、数秘術のルーツとしてのピュタゴラス及びピュタゴラス主義についての解説、そしてピュタゴラス主義のアリスモロジーにおける様々な数的概念・・・読み進めるうちに、深い歴史の竪穴に落ち込んだ様な感覚を覚えてしまった。

 

またゲマトリアの歴史にも大きく紙幅を割いている。

ピュタゴラスとカバラとの関係性に関する矛盾や、文字を数字に置き換える 『アイソプセフィー』の紹介、ヘブライ文字やギリシャ語聖書とゲマトリアとの関係やその結びつきの歴史、更には現代数秘術に繋がるラテン文字によるゲマトリアの詳細や各種変換方法についての解説、そして現代数秘術で多く用いられている 『ピュタゴリアン・システム』 と 『カルディアン・システム』の違い、・・・これらのテーマが読む者を大いに魅了してくれる事だろう。

 

執筆の際の参考文献の数も膨大なものとなっており、日本でこれだけ数秘術の歴史について解説している本は、非常に稀(まれ)なのではないだろうか。

 

占いを超えて、『数秘術』という文化の歴史について学びたい方は、この第二部だけでも一度は目を通しておくべきであると、私は強く思う。

 

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